小さなイボから大きなイボまで~イボ治療百科~
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肌のターンオーバーを促進して新しい皮膚の生成をサポートするサリチル酸。ピーリング剤や美容液などに含まれているサリチル酸は、イボに対してどのような効果があるのでしょうか。
こちらでは、サリチル酸の特徴やイボに期待できる効果について紹介しています。長年イボに悩まされている人はぜひ参考にしてください。
皮膚の角質を薄くして柔らかくする働きを持つサリチル酸。医薬品に使用される合成有機化合物の一種で、ニキビ・角化症・イボ・水虫・乾癬(かんせん)などの治療によく用いられている成分です。
サリチル酸には肌のターンオーバーを促進する作用があり、新しい細胞を生成します。角質を薄くして毛穴のつまりを抑制する働きを持つ成分で、ニキビケアに効果的。皮膚の新陳代謝を活発にしてコラーゲンを増やすため、キメ細かい滑らかな肌が手に入ります。抗菌作用も持っているので、細菌や真菌の増殖を抑制する効果も期待できる成分です。ニキビや頭皮のフケ予防効果もあることから、シャンプーにも含まれています。
比較的安全性が高いサリチル酸ですが、過剰に使用するのはNGです。大量に使うと気になる箇所以外の健康な皮膚も薄くなりすぎてしまい、痛み・炎症・肌の赤みなどの症状を引き起こすリスクが高くなります。過剰に使用すること以外は副作用がありません。
サリチル酸の角質をやわらかくする作用は、イボの改善に効果的です。サリチル酸を主成分として配合している薬をイボに塗ると、柔らかく変化して皮膚の下で細胞分裂が促進されます。新しい皮膚が古い皮膚を押し上げるため、イボを除去できるのです。
液体タイプの外用薬の場合は、直接イボに薬を塗りましょう。塗るタイミングはお風呂に入った後がベスト。入浴後は肌の角質が柔らかくなっているので、成分が浸透しやすくなって効果を実感しやすくなります。1日に4回の頻度で3~4日塗り続けるとイボが白く変化して柔らかくなり、ピンセットでイボの芯を取り除きやすくなっていますよ。取り除く時に痛みを感じるようであれば、無理はせずにもう一度薬を塗り続けましょう。
バンドエイドタイプは、イボに貼るだけと簡単です。2~3日後にイボが柔らかくなっていれば、取り除いてもOK。仕事が忙しくて時間があまり取れない人におすすめです。
サリチル酸の塗りすぎはNG。イボがたくさんできてしまった時は注意が必要です。一度にたくさんのサリチル酸を塗ってしまうと皮膚への負担が大きくなるため、肌荒れを引き起こす可能性が高くなります。一度に1~2箇所ずつ使用するようにしてイボを改善しましょう。サリチル酸の角質を柔らかくする作用は、イボだけではなく健康な皮膚にもダメージを与えてしまいます。健康な皮膚にダメージを与えないためには、イボだけにサリチル酸が配合された薬を塗るようにしましょう。
サリチル酸はイボ取りに効くとされていますが、とても万能な成分として医療現場でも知られています。「サリチル酸の特徴」でもご紹介しているように、ニキビにも効果がありますし、水虫や乾癬などの治療でも使われるのがサリチル酸です。 サリチル酸の効果はすでに周知されており、医薬品でも使われている成分です。
効能・効果 絆創膏として 疣贅・鶏眼・胼胝腫の角質剥離 軟膏または液剤として 乾癬、白癬(頭部浅在性白癬、小水疱性斑状白癬、汗疱状白癬、頑癬)、癜風、紅色粃糠疹、紅色陰癬、角化症(尋常性魚鱗癬、先天性魚鱗癬、毛孔性苔癬、先天性手掌足底角化症(腫)、ダリエー病、遠山連圏状粃糠疹)、湿疹(角化を伴う)、口囲皮膚炎、掌蹠膿疱症、ヘブラ粃糠疹、アトピー性皮膚炎、ざ瘡、せつ、腋臭症、多汗症、その他角化性の皮膚疾患
出典: 医療用医薬品:サリチル酸
上記のように様々な効果が。普段から何気なく使っている皮膚の炎症を抑える薬や鎮痛剤、さらには湿布にも配合されていることが多いですし、もちろんイボなどの除去薬にも量を調整しながら配合されています。
サリチル酸が万能な成分であるとご紹介しましたが、実際にはどのような効果があるのかを詳しくご紹介します。
サリチル酸は酸性の成分として、ニキビの原因菌となるアクネを殺菌する働きがあります。このことから、サリチル酸はニキビ肌に悩んでいる人の使うスキンケアに多く含まれています。
湿布にも含まれているとお話ししましたが、それは消炎作用の効果を得るためです。炎症を起こしているニキビにも最適。炎症が起きている状態では、どんなスキンケアでも効果が得られません。まずはその炎症を抑えることがサリチル酸のできることです。
肌に古い角質が蓄積している状態になると、肌トラブルは多く発生します。サリチル酸は余計な角質を取り除いてくれるため、毛穴詰まりもなくなり皮脂もスムーズに排出されていくでしょう。毛穴が詰まりにくくなれば、引き締め効果も期待できます。
サリチル酸は万能で肌のために良い成分ではありますが、中には使用を気を付けるべき人もいます。 まず、敏感肌の人です。ちょっとした刺激で肌が敏感に反応してしまう人には、サリチル酸の刺激は強すぎます。使用は避けたほうがいいでしょう。もしもサリチル酸を使う場合は、刺激が強い成分であることを知ったうえで、濃度や量に気を付けながら使うようにしてください。特にアトピーの人は要注意です。
次に、肌の乾燥ですね。肌が乾燥しやすくなるので、もともと乾燥肌の人はさらに悪化することが考えられます。必要な皮脂を取り除きすぎると、さらに肌は弱く荒れやすくなりますので、気を付けて使用しましょう。
そして最後はニキビの悪化です。サリチル酸をどのような目的で使うかによっても異なりますが、今できているニキビに対してサリチル酸を使用すると、炎症が悪化する可能性があります。刺激による炎症の悪化で、ニキビがせっかく治ってもニキビ跡になりやすいため注意が必要です。
最初は小さくてあまり気にならなかったイボも経過が長くなればなるほど、だんだんと治りづらくなり、治療が難しくなります。治療をしても反応しない…となると治療をする意味がないのでは…と思ってしまうかもしれませんが、根気が必要です。サリチル酸も根気よく治療していく間に使われる成分なので、一度使うだけでイボがなくなる、というような考え方ではなく、長く頑張って治療していきましょう。
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原料国 | 南フランス | モロッコ | 不明 |
原産国 | 日本 | アメリカ | 日本 |
天然由来成分 | 杏子オイル+ヨクイニン+その他5種類 | 杏子オイルのみ | 杏子オイル+ヨクイニン |
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